あとがき
ちょうど10年前の2001年、『2000年代運動指針』が策定された当時の日本は、バブル崩壊後から始まる景気低迷を表す「失われた10年」が、ITバブルや外需先導によってようやく終わりを迎えようとする、そんな状況にありました。その後の10年、一旦は底を打ったかに思えた景気は、サブプライムローン問題に端を発する世界同時不況、さらにリーマンショックやギリシャ危機などの影響によって円高、デフレ傾向は留まりをみせず、今や「失われた20年」とも揶揄される年代になってしまいました。
我々東入間青年会議所においても、誤解を恐れずに言えば「失われた10年」だったのかもしれません。それは東入間青年会議所が永らく夢見てきた「二市二町合併」が2003年に立ち消えになり、それ以降今まで注いできたエネルギーをどこに向ければいいのか、特に「まちづくり」という部分において試行錯誤を続けてきたとも言えるでしょう。そしてメンバー数の減少。最も多かった1990年代半ばからすると三分の一、2000年代初頭から比べても約半分になっています。『2000年代運動指針』のあとがきでも「現在、我々を取り巻く環境は決して良いとは言えず…」と触れられている状況からさらに悪化し、活動を続けるメンバーにはより一層のモチベーションの維持が求められてもいます。
この『2010年代運動指針』はそのような中、策定されました。冒頭、悲観的な内容のことを書きましたが、私は、いえ我々は、決して東入間青年会議所としての活動を悲観しておりません。日本のJC運動の灯は、戦後の焼け野原が残る1949年(昭和24年)にともりました。祖国日本の復興を願い、当時の青年たちは立ち上がったのです。現在の日本は、本年2011年に発生した東日本大震災により、大きなダメージを負っていますが、今こそもう一度我々青年の力で、この地域を、ひいては日本を復興していくんだという強い気概を持っています。
今まで29年間、諸先輩方が積み上げてこられた多くの実績によって、地域から強い信頼をいただいている東入間青年会議所。今後さらに公益性の高い団体として、地域から求められる期待と負託に応えうる姿勢が必要になってきます。この『2010年代運動指針』が、そんな我々の羅針盤として今後10年間の道標となることでしょう。メンバーそれぞれがしっかりとこの指針を理解し、そのスピリットを持って大いに活動を展開していっていただくことを願い、あとがきといたします。
2011年度 社団法人 東入間青年会議所
第29代理事長 冨田 信太郎
作成
- 理事長
- 冨田 信太郎
- 副理事長
- 星野 弘明
- 人間力育成室長
- 鹿内 直哉
2011年度 人間力育成委員会
- 委員長
- 佐藤 真弓
- 副委員長
- 奥山 雅裕
- 会計幹事
- 秋山 庸介
- 委員
- 佐藤 明日子、八木 昭次、八子 朋弘