理事長紹介
2021年度 理事長所信
基本方針
1 前向きなエゴでまちを幸せに
2 地域発展を目指した人材の発掘と育成
3 新時代の学びで豊かな社会を創出する
4 地域に誇れるまちづくりを
はじめに
連綿と受け継がれてきた創始の精神を絶やすことなく、一般社団法人東入間青年会議所は本年度で38年目を迎えることになりました。現在の私達が力強い運動を発信することができるのは、先輩諸兄姉が築き上げてきた地域との信頼があるからです。我々の想う「明るい豊かな社会」の実現と、東入間青年会議所が地域の希望であり続けるために、これまで以上の信頼を積み重ねられるよう責任ある行動をしてまいります。
昨年度は「平成」の時代を終え、「令和」という新しい時代を迎えました。新時代を迎えるにあたり、多くの方が新たな時代へ希望を託したことでしょう。私達もまちづくり団体として「令和」の時代をより豊かなものにするため、地域社会をめぐる現状と真摯に向き合い、未来へ向けた運動を展開してまいります。
本年度は「まちづくり ひとづくり」を基本理念に掲げさせていただきます。青年会議所の目的は共に向上し合い社会に貢献するということであり、この目的を遂行する活動こそが、自己研鑽、仲間づくり、もっとまちを良くしたい、ビジネスに繋げたいといった個々の希望を実現するための近道であると私は考えます。今一度原点に立ち返り、社会貢献を基盤とした運動を考えていきましょう。
1 前向きなエゴでまちを幸せに
私達が展開する運動の効果を最大化するには、多くの協力者が必要です。それは組織内においても同様であり、共通の目的を持った仲間の存在は高い成果に繋がります。ひとりでも多くの仲間を引き付けるためには、能力や知識だけではなく皆の心を動かす情熱が必要です。やりたいこと、好きなこと、自分の幸せこそが情熱の源になります。「自分の幸せで人を幸せにする」そんな想いを持って活動することが、地域のためになり、自分のためになると私は信じています。
しかし、どんなに強い想いを持って始めたことでも、時が経つにつれて「本当にこれでいいのだろうか」「誰も望んでいないのではないだろうか」と不安で心細くなる時はあります。そんな時に心の支えになるのは、自分が信じる前向きなエゴと、皆の応援に他なりません。励ましてくれる、応援してくれる仲間がいることで、どんなに迷っていても信じて前に進むことができるものです。相手にとって何をすることが最良なのかを考え、全員がベストを尽くせる環境をつくっていきましょう。
あなたが持つ理想の実現、あなたが持つ社会への不満を解消する、それが結果的にこのまちを良くするならば、最高ではありませんか。前向きなエゴを大切に、やりたいことで社会貢献を行っていきましょう。
2 地域発展を目指した人材の発掘と育成
私達の地域でも市民協働によるまちづくりへの取り組みが活発に行われていますが、依然として地域のリーダーや担い手の育成が課題となっております。多様な人材にまちづくりへ参画して欲しいという社会的課題に対して、地域コミュニティの担い手の固定化や高齢化が顕著になっている現状は、釣り合いが取れていないといえるでしょう。青年会議所の目的は、まさに地域コミュニティの担い手を育成し輩出することであります。未来の東入間地域を牽引する人材の発掘を行い、共に切磋琢磨し成長し合い、まちづくりに関心を持つ同志を増やすことで地域活性化に繋げていくことが大切です。
青年会議所では会員拡大という名目で会員増強運動を行ってまいりました。会員拡大という名称自体は非常に分かりやすく浸透していますが、運動の本質を理解することが難しいという問題があります。私は前述したように、まちづくりの担い手の発掘と育成を推し進めるための運動こそが青年会議所のあるべき姿だと考えます。東入間青年会議所は地域をより良くするためにアクティブ・シチズンとなる同志を集めています。メンバーが誇りを持って活動できる環境をつくるためにも「志民結集運動」として仲間を集めていこうではありませんか。必ず理解者は増えるはずです。愛するまちの未来のために本気で人材発掘と育成を行っていきましょう。
3 新時代の学びで豊かな社会を創出する
日本の再興戦略としてSociety(ソサエティ)5.0の実現が掲げられております。これはIoT、AI、ロボットなどの先端技術によって経済発展と社会的課題の解決を両立し、人々の豊かな暮らしをつくるという考えに基づいた、日本政府が提唱する科学技術政策です。世界が大きく変化することを不安視する声もありますが、この機会を活かすことができればより良い社会をつくるチャンスになります。先端技術を支える人材の育成に力を入れ、一歩進んだ環境をつくることで、少子高齢化による人手不足、地域コミュニティの希薄化、貧困による教育格差といった課題に取り組んでいきましょう。このような取り組みは私達のLOMにおいても多様な人材が活躍できる環境へ繋がるはずです。
子供達を取り巻く環境も大きく変化しています。小学校では英語が必修科目となり、プログラミング教育が導入されることになりました。そして、文部科学省が掲げる学習指導要領の中では、「生きる力」を育むことが求められると記載されています。「生きる力」とは知・徳・体のバランスのとれた全人的な力のことで、自ら学び、考え、行動するための基盤となる能力を形成します。子供達は今、動向の見えない社会に対応するため、新しい教育を必要としています。未来を担う子供達へ私達ができることを見極め、「変化の激しい社会を生き抜く力」を醸成するための教育を行いましょう。夢や希望を持てる環境を目指して。
4 地域に誇れるまちづくりを
2018年度から、メイン事業として「ツール・ド・東入間 三芳町クリテリウム」を開催してまいりました。まだまだ改善の余地はありますが、まちの一大事業として沢山の方に支えられ、東入間地域の新たな魅力を創出することができたと考えています。遠方からも沢山の参加者が集まり、全国各地の人々に私達のまちを知っていただく機会をつくることができたのは大きな成果です。また、行政や企業、他団体との積極的な協力によって、相互にメリットのある関係を築き上げることができました。本年度はこれまでの経験を活かし、よりブラッシュアップした大会運営を行うと共に、これまで以上に地域に密着した運動と、広域を意識した発信をしていきます。多くの人に注目される事業ができれば、間違いなく私達のまちは今以上に活性化するはずです。
2020年度の「ツール・ド・東入間 三芳町クリテリウム」は史上最高のメイン事業を目指して、東入間青年会議所の歴史に残るような事業を開催しましょう。皆の力を合わせ、誰もが楽しめる、私達にしかできない、唯一無二の自転車ロードレースを成功させようではありませんか。
これまでは東入間青年会議所が主体となって、行政、企業、団体との連携を先導してきました。ですが私達は更なる地域発展のため、新たな事業の形を模索していかなくてはなりません。更なる発展の想いを込めて、私達の手を離れ行政や市民が中心となって開催できる環境を目指していきます。
結びに
私は青年会議所での活動を通して、多くの繋がりと経験を得ることができました。現在では、行政のプロジェクトにも参加させていただき、地域のために活動する多くの団体で活躍できる機会を与えていただいております。青年会議所に入っていなければ間違いなく経験できなかったことであり、この団体の素晴らしさ、地域との信頼の厚さを心の底から感じています。まちづくりに携わる楽しさと刺激的な毎日は、私の人生においてかけがえのないものであり、これからの生活をより豊かにするものとして欠かすことのできないものです。
ひとりでも多くの人にまちづくりの楽しさを知ってほしい、ひとりでも多くの人に貴重な繋がりと経験を得てほしい。青年会議所活動を積極的に行うことは、地域のためだけではなく自分のためにもなることを知ってほしい。今まで全力で青年会議所活動をやってきた私だから伝えられることであり、それが私の責務であると確信しています。
愛するふるさと東入間のために、自分自身のために、今一度「まちづくり ひとづくり」に本気で挑んでみませんか。全ての人の幸せを願って。